ここに居ても良いですか?



「こんばんは。」
「…幕僚、総長…。」
「古泉。でお願いしますよ。」

「…。」


はあ。


「入れてもらえますか?」
「ご自由に…。」

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「あのな、何考えてるんだお前は。」


「だってー最近全然二人で会えないじゃないですかー僕寂しかったんですもん。」


「語尾をのばすな「もん」とか言うな上目使いするなかわいくねえんだよ!キモいウザいそれから顔が近い!!」


「相変わらず容赦ないですね。」



さてここは幕僚総長古泉一樹直属の作戦参謀たる俺の私室。
フォーマルな仮面をすっかり取り去ったインフォーマルというかプライベートかつアブノーマルな男が顔を出した。


本来の真っ当な人間としての感覚を持ち合わせていれば、
いくらこいつの顔が並外れて整っていようが
こいつの定義はセクハラ上司以外の何者でもない。


…なかった、はずだったのだが…。



「く…。」


てかいつの間にか上着とシャツの裾が捲くれあがってます母さん。

何とかしてくれ。




こいつを恋人と既に認識してしまっている俺の脳内を…。



「はい、よそ事はそこまで。集中してくださいね?」
「ばかやろぉ…。」


暗転。


する前に。
古泉の声が遠くなる意識の中で聞こえた。




「明日も…生きて下さい。一緒に…。」


当たり前だ、と答えてやりたかったが。

眠気と疲労に俺の意識は押し流されていった。




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「というような夢を見たんですよ。」
「そうか。すぐ忘れろ。
悍ましい。」

「いえ、永遠に記憶に留めさせていただきます。」


「ほう。…長門、どこを殴れば忘れる?」
「記憶の消去が必要であれば私が…。」
「あ、私も出来る事があれば協力します!」



「いや…冗談だから。」

「…そう。必要ならいつでも。」
「冗談だったんですかあ。残念ですぅ。」

「あ…朝比奈さん?」


「はいなんでしょう古泉くん?」



「…いえいえ。なにも。」




まあ夢はイレギュラーではあった。

けどたとえ夢の中でも。

そばにいて当たり前だと言ってくれたのだから。



どちらの世界のあなたも
明日のあなたをくれるから。




ここにいても いいですか?



end



射手座ネタです。あんまり生かせてませんけどね・・・。
あとちょっとキョンデレも入れてみました。
キョンデレになってんのかなあ。


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