ここに居ても良いですか?
「こんばんは。」
「…幕僚、総長…。」
「古泉。でお願いしますよ。」
「…。」
はあ。
「入れてもらえますか?」
「ご自由に…。」
###
「あのな、何考えてるんだお前は。」
「だってー最近全然二人で会えないじゃないですかー僕寂しかったんですもん。」
「語尾をのばすな「もん」とか言うな上目使いするなかわいくねえんだよ!キモいウザいそれから顔が近い!!」
「相変わらず容赦ないですね。」
さてここは幕僚総長古泉一樹直属の作戦参謀たる俺の私室。
フォーマルな仮面をすっかり取り去ったインフォーマルというかプライベートかつアブノーマルな男が顔を出した。
本来の真っ当な人間としての感覚を持ち合わせていれば、
いくらこいつの顔が並外れて整っていようが
こいつの定義はセクハラ上司以外の何者でもない。
…なかった、はずだったのだが…。
「く…。」
てかいつの間にか上着とシャツの裾が捲くれあがってます母さん。
何とかしてくれ。
こいつを恋人と既に認識してしまっている俺の脳内を…。
「はい、よそ事はそこまで。集中してくださいね?」
「ばかやろぉ…。」
暗転。
する前に。
古泉の声が遠くなる意識の中で聞こえた。
「明日も…生きて下さい。一緒に…。」
当たり前だ、と答えてやりたかったが。
眠気と疲労に俺の意識は押し流されていった。
####
「というような夢を見たんですよ。」
「そうか。すぐ忘れろ。
悍ましい。」
「いえ、永遠に記憶に留めさせていただきます。」
「ほう。…長門、どこを殴れば忘れる?」
「記憶の消去が必要であれば私が…。」
「あ、私も出来る事があれば協力します!」
「いや…冗談だから。」
「…そう。必要ならいつでも。」
「冗談だったんですかあ。残念ですぅ。」
「あ…朝比奈さん?」
「はいなんでしょう古泉くん?」
「…いえいえ。なにも。」
まあ夢はイレギュラーではあった。
けどたとえ夢の中でも。
そばにいて当たり前だと言ってくれたのだから。
どちらの世界のあなたも
明日のあなたをくれるから。
ここにいても
いいですか?
end
射手座ネタです。あんまり生かせてませんけどね・・・。
あとちょっとキョンデレも入れてみました。
キョンデレになってんのかなあ。
戻る